ヘチマの筈が - FictionJunction

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2003年8月8日(金) ヘチマの筈が

毎年夏になると、我が家の外壁に知子さん(母)が葦簀(よしず)を立てかけます。直射日光を避け、夏を涼しく過ごすためにでございますね。

今年はそこに、知子さんがヘチマを這わせました。お友達から苗を貰ったとかで、ヘチマくん伸びる伸びる。あっと言う間に二階の屋根までも。葦簀にからんだ緑のヘチマの蔓が風にたなびく姿はなかなか風情がございまして、家族で喜んでおりました。「ヘチマは若い内なら食べられるそうだから、実ったら食べてみましょうね」と知子さん。

実りました。

君、ヘチマじゃないじゃん!

瓢箪でした……。
知子さんが、同じくヘチマの苗を分けて貰ったお仲間に「あれ、ヘチマじゃなかったわよね? うち瓢箪がなったわ」とメールしたら、「家のもヘチマじゃなかったわ。でもカボチャだったの……」とお返事が来たそうで。
素敵なお友達です。
ヘチマと信じての事だったのでしょうか。それとも冗談で、ヘチマと称して一つ一つ違う苗を配ったのでしょうか。

しかし「食べてみましょう」という野望が捨てられなかった知子さん。
「瓢箪だって瓜の仲間なのよ。食べて食べられない事はないと思うの」
とおっしゃり、収穫した瓢箪は無事今夜我が家の食卓に、味噌汁の具として上りました。

(味噌汁の写真ってのもあまり意味が……)
食べて食べられない事はないかもしれないけれど、でも本当に食べちゃっていいんでしょうかお母さん。と恐る恐る食してみました所、これが案外美味しい。灰汁抜きもしなかったのに癖もなく、味わいは冬瓜。薄味のあんかけや汁物にしたらかなり美味しいと思われます。

これで明日の朝まで一家三人無事でいましたら、この夏は瓢箪君が我が家の食卓を賑わせてくれる事となるのでございましょう。何せたわわに実っております。食べきれなかった分は乾かして水筒にでもしましょうか……。

(最近日記に写真が多いのは、ハナちゃんのお陰で眠っていたデジカメが常に充電状態になっているからでございます)


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